V-Ray Scene (.vrscene) ガイド
1.ダウンロード及びインストール
https://app.garagefarm.netでWeb Manager(Webダッシュボード)にログインし、右上の三本線から"my account"を選択して言語を日本語に設定します。
ダッシュボードの上部にある[ダウンロード]パネルから、ご使用のオペレーティングシステムに合ったrenderBeamerアプリをダウンロードします。
renderBeamerのインストールが完了したら、アプリを起動してダウンロードディレクトリを選択します。ここがメイン出力先になります。次に、受け取ったアカウントIDまたはアカウントのメールアドレスでログインします。プロジェクトをアップロードしたり、レンダリングされたフレームをダウンロードするときは、常にアプリをバックグラウンドで実行する必要があります。
renderBeamerにログイン後、歯車のアイコンを押し、”Language”から”Japanese”を選ぶことで日本語にすることができます。
起動時に表示されるプラグインパネルでは、3Dアプリに追加するプラグインをインストールすることができます。
このプラグインパネルでプラグインをインストールすると、ファームでの作業が可能になります。 3Dアプリのプラグインをインストールしたら、次のステップに進みます。
注意
ファームに正しく接続してレンダリングするために、ご使用になる各3Dアプリ(DCC)にプラグインをインストールする必要がありますのでご注意ください。
2.シーンを準備
ご使用のDCCアプリでシーンを開き、V-Rayシーン(.vrsceneファイル)にエクスポートします。
- シーンファイルは.vrscene形式で保存する必要があります。
- すべてのアセットを含む.vrsceneファイルをエクスポートする際は、エクスポートされたシーンに含まれるすべてのテクスチャ、キャッシュ、およびその他のアセットをまとめることをお勧めします。
- レンダーファームに送信するときは、シーンにアセットの欠落がないようにしてください。
3. プラグインを使用 ‐ 起動と利用可能なモード
ご使用のアプリにてvrsceneのエクスポートが完了したら、OSのファイルエクスプローラーから直接プラグインを使用できます。これを行うには、.vrsceneファイルを参照し、シーンファイルを右クリックします。
プラグインが起動すると、メインのプラグインパネルが表示されます。
プラグインGUIで、レンダリングモード(そのままレンダリング、フルアニメーション、カメラアニメーション、静止画像)のいずれかを使用して、シーンのセットアップを完了してください。各レンダリングモードは、さまざまな種類のシーンセットアップ用に特別に設計されているため、レンダリングするシーンのタイプに適したモードを選択してください。各モードは異なるGIとレンダリング設定を使用するため、これは非常に重要です。不適切なモードを選択すると、正しくレンダリングできません。
使用可能なレンダリングモードは次のとおりです。
- そのままレンダリング – このモードでは、シーンが「そのまま」レンダリングされます。これは、GIがすでにキャッシュされているシーンや、GIキャッシュを必要としないショットに便利です。また、シーンのテストを目的した場合や、”ブルートフォースとブルートフォース”、”ライトキャッシュとブルートフォース”などの非定型のGI設定にも使用できます。このモードでは、GIキャッシュオプションは提供されません。そのままレンダリングする場合、大抵「そのままレンダリング」のモードで「追加の設定なく」すぐに使用いただけます。
- フルアニメーション - このモードは、オブジェクトのアニメーション、マテリアルの変更、カメラまたはライトの動きを含む完全にアニメーション化されたシーンにのみ使用します。一般的に、シーンにアニメーションカメラ以外のものが含まれている場合は、フルアニメーションモードを使用する必要があります。プラグインは、このモードで2つのジョブを作成します。一つ目はGIキャッシング(「ベイク」シーンと呼ばれるもの)。 二つ目はシーンをレンダリングするジョブです。シーンのレンダリングは、最初のジョブから事前にキャッシュされたGIマップを使用します。フルアニメーションモードでは、選択したレンダー範囲のフレームごとにGIがキャッシュされるため、シーンが0で始まりフレーム100で終わる場合、101のGIマップファイルを受け取ります。各GIマップは個別のノードで計算されるため、プロセスは非常に高速で安定しています。フルアニメーションモードは、イラディアンス・マップとライトキャッシュでのみ機能します。フルアニメーションモードを使用する前に、GI設定がイラディアンスマップとライトキャッシュに設定されていることを確認してください。それ以外の場合は、「そのままレンダリング」モードを使用してください。
フルアニメーションモードでは、ストアダイレクトライトの保存をオン/オフにするなどの追加の設定がいくつかあります。 デフォルトでは、ストアダイレクトライトは常にオンになっています。 このセットアップはChaosGroupによって推奨されおり、これをオフにするとイラディアンスマップとライトキャッシュ用に、別々のファイルを保存するようV-Rayに強制します。
- カメラアニメーション - ベイクとレンダリング - このモードは、カメラのみがアニメーション化されたオブジェクトであるシーンに使用する必要があります。カメラアニメーションモードは、イラディアンスマップとライトキャッシュでのみ機能します。このモードでは、GIキャッシュとレンダリングジョブの2つのジョブが作成されます。最初のジョブは、「ベイク」シーンと呼ばれるGIキャッシングです。 GIキャッシュは、選択した「ベイクステップ」パラメータを使用して計算されます。 GIキャッシュジョブでは、現在のイラディアンスマップモードのタイプを「現在のマップに追加」に切り替え、ライトキャッシュモードタイプを「フライスルー」に切り替えます。レンダリングジョブでは、両方のGIエンジンを「ファイルから」モードで使用します。 GIキャッシングは、ベイクステップとベイクジョブのパラメーターを使用して実行されます。デフォルトのベイクステップ値は10であるため、シーンが0で始まり、フレーム100で終わる場合、1つの.vrmap(イラディアンスマップキャッシュ)ファイルにキャッシュされた11フレーム(最初と最後のフレームを含む)を保存します。 カメラアニメーションを使用する前に、GI設定がイラディアンスマップとライトキャッシュに設定されていることを確認してください。それ以外の場合は、「そのままレンダリング」モードを使用してください。
- 静止画像 - レンダリング/ベイクおよびレンダリング - これは弊社独自のカスタム分散レンダリングシステムで、特に高解像度の静止画用に設計されています。あらゆる種類のGIセットアップで動作し、選択した設定に応じてこのモードでシーンを送信すると、GIキャッシュ、レンダリング、マージの2つまたは3つのジョブが作成されます。すでに事前にキャッシュされたGIがある場合は、ベイクスイッチをオフにして、「ファイルから」モードを介してGIマップを接続できます。それらはシーンとともにアップロードされ、レンダリングに使用されます。ベイクをオフにすると、プラグインは2つのジョブ(レンダーとマージ)をファームのレンダーキューに転送します。ベイクスイッチがオンの場合、GIキャッシュ、レンダリング、マージの3つのジョブを受け取ります。 デフォルトでは「ベイク」スイッチはオンの状態でシーンがレンダリングされます。静止画モードでは、シーンが「ストリップ」(水平または垂直のレンダリング領域)でレンダリングされます。ストリップレンダリングジョブが完了すると、マージジョブにおいてストリップが本番の解像度フレームにステッチされます。静止画モードでは、GIはあらゆる種類のイラディアンスマップとライトキャッシュの組み合わせ(IR + LC、IRのみ、LC + LC、LCのみなど)でキャッシュできます。ブルートフォース+ブルートフォースなどのGI設定はキャッシュできません。キャッシュできないGI設定を使用すると、GIレンダリングで問題が発生する場合がありますのでご注意ください。たとえば、BR + BRセットアップを使用すると、各レンダーノードが継ぎ目からGIを計算するため、ストリップをレンダリングしたときにストリップに継ぎ目が見える状態になります。
注意
全範囲のアニメーションまたはフル解像度の静止画像をレンダリングする前に、必ず最初にテストを行い、潜在的な問題がないかを確認して、コストの見積りを必ず取得してください。アニメーションの場合は、短い範囲をレンダリングするか、ステップを使用してください。静止画像の場合は、解像度の小さなジョブ(⅕の解像度)をレンダリングしてください。テストを行うことはクレジットを過剰に浪費することを阻止し、サービスの使い方に慣れていただくために非常に重要です。概算の見積もりを取得するには、コスト計算ツールを使用してください。これは実際のテストよりは正確ではありませんが、大まかなアニメーションの費用感とレンダリング時間を知るためにご使用ください(静止画では機能しません)。
テストの重要性、およびレンダリングのコストと時間を見積もる方法の詳細については、よくある質問を参照してください。
4.プラグインを使用-すべてのモード共通設定
プラグインレンダリングモードを選択すると、すべての使用可能なモードに共通する、他の設定を確認できるようになります。
オリジナルシーンのアップロード - このオプションは、元の.vrsceneファイル(プラグインでは処理されていない)を転送し、プロジェクトと一緒にアップロードします。これは弊社のサポートにおいてトラブルシューティングで使用されます。デフォルトでは、オフになっています。
設定 - これらはレンダリングに使用される標準設定です。 ここでは、解像度、出力形式、およびレンダリング範囲を設定できます。 ここに表示される値は、.vrsceneファイルから自動的にロードされますが、調整可能です。
5.アセットトラッカー
弊社のV-Rayシーンプラグインは不足しているアセットがないか、シーンを自動的にチェックします。不足しているアセットがある場合は、統合されたアセットトラッカーツールを使用して、シーンからそれらを再リンクまたは削除できます。アセットトラッカーを起動するには、上部の[アセット]メニューをクリックして、[トラッカー]オプションを選択します。
アセットトラッカーパネルでは、アセットリストを確認できます。 アセットのパスと名前が正しい場合、それらは緑色で「OK」となっています。それ以外の場合は、グローバル検索パスを使用して不足しているアセットを再リンクするか、1つずつ再リンクすることができます。
6.プロジェクトをアップロード
プラグインがシーンのエクスポートを完了すると、プロジェクトはrenderBeamerにリダイレクトされてアップロードされます。renderBeamerは、プラグインと連携して動作する独立したアップローダー/ダウンローダーアプリケーションです。簡単に言うと、renderBeamerはファイル転送を処理するプログラムと言えます。
シーンが完全にアップロードされると、Webマネージャー(Webダッシュボード)へのリンクが記載されたウィンドウがアプリから表示されます。続行するには、「ここをクリックしてジョブを送信」をクリックしてください。何らかの理由でウィンドウを閉じてしまった場合や機能しなかった場合、Webダッシュボードのプロジェクトから、後でシーンファイルをクリックしてシーンを送信できます(詳細は次のステップで)。リンクをクリップボードにコピーして、手動でWebブラウザーに貼り付けることもできます。
7.ジョブの送信及びレンダリング進行状況モニタリング
プロジェクトがアップロードされたら、最後にレンダリングするジョブを作成してファームに送信します。 Web Managerですべてのプロジェクトとレンダリングジョブの管理ができます。
前のステップでrenderBeamerによって生成されたリンクを開くと、いくつかの項目と設定が記載されたジョブ送信ウィンドウが表示されます。 リンクを開かなかった場合、またはリンクが機能しなかった場合は、プロジェクトパネルでプロジェクトを見つけ、プロジェクトフォルダー内でシーンファイル(フォルダー構造で「データ」というフォルダーを探します。例:Project_name/data/SceneName.max)を見つけ、クリックしてジョブウィンドウを開きます。
ジョブを送信するときに、高、中、低の3つの優先順位から選択できます(詳細については、料金ページとよくある質問ページをご覧ください)。ファームの現在のキューを表示することもできます。各優先度の待機時間の長さも比較できるので、優先度を決定する際ご参照ください。
レンダリング設定を最終チェックし、優先度を選択したら、[送信]をクリックしてジョブをレンダリングキューに追加します。 初めてのユーザーの方は、25ドル相当のクレジットを取得してサービスをテストしてください。 クレジットでいくつかのテストジョブを実行し、サービスの使い心地をお試しいただけます。
ヒント
ジョブを右クリックして、優先度の変更、ジョブの一時停止、ジョブの強制終了、ジョブのアーカイブなどの追加オプションを設定できます。
注意
見積もりはその時点で完成しているフレームに基づいており、あくまでも概算です。 プラグインで指示されたようにテストジョブをレンダリング(1to100s10などのステップを使用)することは、より正確な見積もりを得ることができ、起こりうるエラーの検出を可能にしますので強くお勧め致します。
ジョブのレンダリングが開始されると、現在処理されているフレームの進行状況をリアルタイムで確認できます。 メインプロジェクトリストからレンダリングジョブを選択し、右上の矢印をクリックして進行状況パネルを開きます。
画面右側の進行状況パネルには、いずれかのジョブが選択されている場合にのみ、その内容が表示されます。パネルは3つのセクションに分かれています。
アクティブなフレーム - 現在レンダリング中のフレームを表示します。フレームが終了すると、2番目のセクション「完了したフレーム」に移動します。 「完了したフレーム」のリストで任意のフレームを選択すると、下部の「処理結果」セクションのレンダリング出力処理ログにアクセスできます。
ヒント
進行状況パネルが表示されているときに、[アクティブなフレーム]のセクションで現在レンダリングされているフレームのいずれかを右クリックすると、ノードからリアルタイムのレンダリングログにアクセスできます。
注意
ジョブのレンダリングが完了すると、すべてのフレームはレンダリングされ、リストが「完了フレーム」に移動されるため、「アクティブなフレーム」のセクションのフレームリストは空になりますのでご注意ください。
8. フレームダウンロード及び確認
レンダリングが完了した各フレームは、renderBeamerアプリケーションで選択したディレクトリのローカルドライブに自動的にダウンロードされます。ダウンロードフォルダーの場所がわからない場合は、もう一度renderBeamerのダウンロード設定(歯車アイコンをクリックします)で内容を確認するか、保存先を変更できます。また、フレームがレンダリングされ次第ダウンロードされるように、自動ダウンロードがオンになっていることを確認してください。このボックスがチェックされていない場合、renderBeamerの[ダウンロード]タブで各ジョブをクリックし、フレームを手動でダウンロードします。
何をいつダウンロードするかをより詳細に設定したい場合は、フレームを手動でダウンロードすることもできます。それには、renderBeamer設定で自動ダウンロードのチェックボックスのチェックを外して「ダウンロード」タブに移動します。次に、チェックボックスを使用して該当のレンダリング出力を選択し、ダウンロードボタンをクリックします。
このワークフローは選択した1つ、または複数のすべてのレンダリングが完了したフレームをダウンロードします。 ただし、renderBeamerには、個々のフレームをダウンロードするオプションもあります。 これを行うには、右クリックからリストファイル機能を設定します。
選択したジョブのファイルがリストに表示されたら、ロールダウンのチェックリストからダウンロードするファイルを選択し、ダウンロードボタンをクリックします。
フレームがダウンロードされたら、右クリックから「ディレクトリを開く」で、フレームが保存されているフォルダーを開くことができます。
注意
すぐにダウンロードしたいレンダリングジョブがある場合は、必ずrenderBeamerを実行し続けたままにしてください。ただし、特定の瞬間にフレームがダウンロードされない場合があります。これはアプリケーションがサーバー上のファイルを15分のサイクルでチェックしており、その間はフレームがダウンロードできない可能性があります。リスト更新をクリックすると、次のサイクルを待たずに強制的にチェックを行えます。
9. クレジット購入
すべてのお試しクレジットを使い切った場合、サービスを続けて使用するにはアカウントにクレジットを追加する必要があります。残高が0ドルを下回ると、レンダリングされたフレームをダウンロードしたり、新しいレンダリングジョブを開始することができなくなります。ウェブマネージャーの「お支払」パネルでお支払いいただけます。デビットカード、クレジットカード、PayPal、DotPayでのお支払いが可能です。
レンダリングを頻繁に行う場合、または定期的にレンダリングする予定がある場合は、ボリュームディスカウントをご確認ください。
10. お問い合わせe
ご不明な点がございましたらGarageFarm.NETのテクニカルサポートチームにいつでもご相談ください。私たちは初めてサービスをご利用される方はもちろん、あらゆるお客様のご質問にお答えし、サポートできるよう24時間年中無休で待機しています。ご遠慮なくご連絡ください。
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ユーザー様からお寄せいただいた質問をまとめた「よくある質問」のページもご参照ください。
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