Deepmotion.com: 3D キャラクターアニメーションの制作の障壁を打ち破る

Deepmotion.com: 3D キャラクターアニメーションの制作の障壁を打ち破る

過去 10 年間にコンピューター グラフィックスが目覚ましく進歩したことは言うまでもなく、その進歩の速度は近年緩やかになってきています。現代のコンテンツ作成が主流時代に、AIを取り入れたアプリケーョンが現れ、3D 制作のニッチなパイプラインを短縮して、少人数で短編アニメーションを制作できるようになってきました。

ポッドキャストでは、DJ と Amiel が Deepmotion.com の Kevin He と Ergin Dervisoglu と対談し、Animate 3D (マーカーもトラックも不要なクラウドベースのモーション キャプチャ ) について話しました。

Animate 3d を使用すると、ユーザーはビデオ映像だけでモーション キャプチャのアニメーションを 3D キャラクターに実装できるため、高価なハードウェアやスタジオが不要になります。 Animate 3D はブラウザベースで、必要なのはインターネット接続のみです。

Kevin と Ergin は、Blizzard、Pixar、Disney、ROBLOX、Microsoft、Crystal Dynamics、Ubisoft などの企業で、数十年の経験を持つベテランたちのチームを率いています。

Deepmotion.com: 3D キャラクターアニメーションの制作の障壁を打ち破る


Animate 3D を開発した理由

Kevinによると、一般的に3D レンダリングは急速な進歩にもかかわらず、アニメーション制作において3Dはそこまで活用されていないと言います。 3D キャラクターのアニメーションはアニメーション映画を作る上で、より専門的で時間のかかるプロセスの 1 つであり、完成結果に大きな影響を与えます。 説得力のあるキャラクターの動きと表現を作成するためには、モデリング、テクスチャリング、ライティングなどの一般的なスキルだけでなく、何年にもわたる学習と実践を通して得た知識なども必要になります。

Kevin は、World of Warcraft の開発チームの一員として Blizzard で過ごしたときの思い出を話してくれました。 当時、各アセットとアニメーションクリップは、プロの 3D アーティストとデザイナーのグループによって一つずつ作成されました。それ以降、業界では手続き型生成とモーション キャプチャで、生産効率をスピードアップしていると彼は言います。 しかし、小さなスタジオやフリーのコンテンツクリエーターの場合、モーション キャプチャの機材は非常に高価であり、スーツだけで平均 1000 ドル以上の費用がかかります。

Kevin と彼のチームは、このニーズに応えるために Animate 3d を考案しました。 彼らは、AI と物理シミュレーションにより、アニメーションにプロシージャルなアプローチを導入し、リアルなキャラクターアニメーションを作成することを目標としました。最初は、重さと感情のシミュレーションを可能にする物理エンジンから取り掛かりました。

そして、動きの多様性と確実性をさらに高めるために AI に目を向け、2 つの脳機能で構成されるモーション ブレインと呼ばれるものを開発しました。ビデオ映像から対象の動きを解析し、その動きを模倣しようとする知覚運動脳と、3D キャラクターにキーフレームを作成し、動きを補間して、2Dの映像から取得したものの上に新しいモーションを生成できる生成的モーション脳です。

3D アーティストにとって Animate 3D とは?

Kevin はAnimate 3d が、アニメーター、ゲーム開発者、そして全てのコンテンツクリエイターに使用されることを願っています。 このソフトウェアは、あらゆるメディアのクリエイターが 3D アニメーションを起用する際に、そのハードルを下げてくれるでしょう。 ゲーム開発者やアニメーターがこれを使用すれば、複雑なキャラクター のシーケンスをより迅速かつコスト効率よく作成できます。

もう 1 つの大きな利点は、従来のアニメーションでは非常に時間がかかるところを、このテクノロジーを使用すればキャラクターアニメーションを制作のコンセプトの段階で使用できるため、キャラクター主導の短編映画をより迅速かつ直感的に計画できるようになります。

Erginは、Animate 3D が 多くの人々の3D 制作のハードルを下げると信じていますが、一方でアニメーションのプロのため設計された、一連のツールが付属していることも知ってほしいと言います。 そして、彼らは Animate 3D のアマチュアのユーザーとプロのユーザーとの間の、クオリティのギャップを埋めるよう取り組んでいると言います。

Animate 3D はディープラーニングを活用しているため、トレーニングされる記録映像が多いほど、より包括的な動きを分析できる能力が向上します。 さらに、DeepMotion の開発チームは、機能に対してのリクエストに耳を傾けてきました。

この時、彼らは手と指をさらに詳細にトラッキングするシステム、フットロック (地面上の足の位置を適切に評価すること)、表情のトラッキングを導入しました。 ビデオ記録のコア処理を強化し、比較的ラフなビデオクリップからでもより良いトラックを取得するなど、ユーザーの使用体験を全般的に改善し続けています。そして重要な新機能の 1 つは、半身の映像を判断する Animate 3D の機能です。これにより、たとえば、スマートフォンから録画しても顔の動きを明確に読み取ることができます。

AIと人間の独創力

AI によるCG 制作が3Dアーティストにとってどのように影響していくかについてKevinに訊ねてみると、AI は 3D制作のパイプラインにおける、技術的な複雑さを取り除いてくれると彼は言います。 AI が生成する作品の質は年々向上していますが、AI は提供される素材 (人の手で作成された素材) に基づいて制限されます。

AI による制作物の向上は、人々が今後これをどのように発展させていき、提供する素材のレベルを引き上げるかにも依存します。 これは、人々が職を失う可能性が低いことを意味しますが、代わりに、技術プロセスをより迅速に反復していくことが必要となり、人々はもっとやりがいのある仕事にエネルギーを使うことができるでしょう。 そして彼はまた、AI は人の手によって作られたコンテンツに取って代わることはないと考えていますが、素材用作品の作成には役立つと言います。

なぜクラウドベースにする必要があるのか?

Animate 3D は、DeepMotion の他のサービスとともに、現在すべてクラウドでアクセスできます。 Animate 3D をクラウド サービスとしてする理由について、Kevin と Ergin は次の利点を挙げています。

- ソフトウェアのダウンロードやインストールが不要

- AI は比較的初期の段階であり頻繁な更新が必要なため、クラウドだとユーザーは作業がしやすくなる

- Animate 3D/DeepMotion を使用するためのハードウェアの要件がない

しかし、ソフトウェアベースのソリューションを好む人もいることを彼らは理解しており、これに対応していくことも検討しています。

DeepMotion は、あらゆるアーティストやクリエイターのために3Dコンテンツ作成のハードルを下げ、業界の常識を覆すことを試みる、新しいサードパーティサービスです。

ご興味があればポッドキャストからこの対談を全てお聞きいただけます。是非こちらの記事からAnimate 3D を使ってみてください (Animate 3D と Blender を使用しますが、手順は他のソフトウェアに複製できます)。

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