3Dアニメーションで想像力を形にする
3Dアーティストであり、Blenderの情報を発信するYouTuberでもあるジェミン・ハンは、個人プロジェクトを通して、韓国の文化遺産を詩的かつ美しく表現しています。この作品は、景福宮の勤政殿を中心に構成された30秒のループアニメーションで、韓国らしい美的センスと丁寧な技術表現、そして作家自身の思いが込められた作品になっています。また、GarageFarm.NETでレンダリングしたことで、伝統的なモチーフと高い完成度をあわせ持つ映像作品に仕上がっています。
このアニメーションで印象的なのは、扉がゆっくり開き、水の中から勤政殿が現れる場面です。ジェミン・ハンはこのシーンを通して、人の中にある「内なる力」や「精神性」を表現しています。この作品には、自分の中にある強さに気づき、自信を持つきっかけにしてほしいという思いが込められています。
「扉の外側の世界ではなく、その奥にある揺るがない信念やエネルギーを表現したかったのです。」
モーショングラフィックスから3D空間へ
ジェミン・ハンは3D制作を始める前、兵役に就くまでの6年間、モーショングラフィックデザイナーとして活動し、デザイン、撮影、編集に携わってきました。彼の進路に大きな影響を与えたのは、映画『トランスフォーマー』を初めて見た体験でした。巨大なロボットがリアルに動く映像に触れたことで、技術によって想像の世界を形にできると実感し、それが今の表現活動につながっています。

現在は、視覚的な美しさだけでなく、感情の余韻まで感じさせる空間表現を得意としています。
「空間が持つ力に魅力を感じていますし、創造性のある美しい空間をつくることには自信があります」
GarageFarm.NETで大規模レンダリングに対応
制作でもっとも難しかったのは、韓国らしい風景や空気感を自然に再現することでした。特に、多くの自然物を配置したことで、データ容量が大きくなり、レンダリング時間も長くなっていました。そうした負荷の大きい制作環境でも、GarageFarm.NETのレンダーファームを活用することで、パフォーマンス面の問題を抑えながら、表現そのものに集中できるようになりました。

このプロジェクトでは、ジェミン・ハンはBlenderとCyclesを使って合計660フレームをレンダリングしました。1フレームあたりのレンダリング時間は約1分51秒で、全体ではおよそ2時間30分かかっています。一方、同じ作業をローカル環境で行う場合は、複雑なシーン構成や高解像度の自然素材もあり、最大で5日ほどかかる計算になります。
必要なときに頼れる、スムーズな制作環境とサポート
ジェミン・ハンがGarageFarmを知ったのは、BlenderでVFXの重いプロジェクトを制作していた際、レンダリングの方法を考えていたことがきっかけでした。無料クレジットをきっかけに使い始め、その後は使いやすさと手厚いサポートに魅力を感じ、継続して活用するようになりました。

テストレンダリングの段階では、PSAアドオンが正しく反映されないトラブルもありましたが、GarageFarmのサポートチームが30分以内に対応し、問題は解消されました。ジェミン・ハンは、こうした対応の早さこそが、操作が複雑で連絡も取りにくい他のサービスとの大きな違いだと感じています。
「料金設定は妥当で、Blenderユーザー向けに常時33%の割引がある点も特に魅力的でした」
今後を見据えて:XR、AI、そして表現の広がり
ジェミン・ハンはAIへの進化に注目しつつも、それ以上に関心を寄せているのは、XRグラスや透明ディスプレイ、ドーム型ディスプレイといった表示技術の進化です。将来的には、『ブレードランナー』のように、街の中にアートのホログラムが広がるような世界も思い描いています。

また、Unreal EngineのMetaHumanのようなツールにも注目しており、今後もUnreal EngineとBlenderが制作の中心であり続けると見ています。一方で、現在のAIツールの多くはまだ発展途上だと感じており、実用面でも使いにくさや非効率さがあるため、積極的には使っていないようです。
「AIを制作フローに取り入れようとしても、不確実なものに投資しているように感じます。いつも結果には期待するのですが、実際には使えないことが多いんです」
ただ、その中で例外的に活用しているのがNANO bananaで、テクスチャ、タイポグラフィ、参考画像の作成に使っています。
アートとコミュニティを通じて思いを届ける

ジェミン・ハンは今後、YouTubeチャンネルを成長させながら、3DやBlenderに限らず、さまざまな形で表現する楽しさを多くの人に伝えていきたいと考えています。この作品を通して伝えたいのは、誰の中にも力があり、何かをつくり始めることを恐れなくていいということです。新しいアイデアを試すときも、頭の中のイメージを形にするときも、その一歩が創作の始まりになります。
「子どもの頃に思い描いていた想像の世界を、自分の手で形にできる人生にずっと憧れていました」
ジェミン・ハンの作品は、以下から見ることができます。
YouTube: youtube.com/@jaemin_han
Instagram: instagram.com/jaeminhan0



